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予防歯科

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予防歯科への想い

私たちは、動物さん達が痛みなく、美味しく、楽しく食べられる毎日を守るために、お口のケアは、“今ある健康”を未来へつなぐ第一歩。
予防歯科は寿命を伸ばし、より良い生活の質（QOL）を維持するための医療です。
私たちは、予防歯科の普及を通じて、動物さんの幸せな時間を支えていきます。

なぜ「予防歯科」が大切なのか

ペットのお口の健康は、見た目の問題だけではありません。
歯周病の炎症は全身へ広がり、心臓・腎臓・肝臓などへの負担となることもあります。
お口のケアを早い段階から続けることで、
・痛みの予防
・歯周病の抑制
・全身疾患のリスク軽減
が可能になり、結果として寿命そのものを延ばす効果も期待できます。

予防歯科で目指すこと

・“美味しく・楽しく”食べられるお口の維持
・痛みや不快感のない生活
・定期チェックによる早期発見
・お口のトラブルが全身に及ぼす悪影響の予防

こんな症状・変化は病気のサイン

・口を気にする仕草
・食べづらそう、食べる量が減った
・口臭の悪化
・歯ぐきの赤み・腫れ
・歯石の付着
・よだれが増える

歯周病について

歯周病は、3歳以上の犬猫の約8割がかかるといわれる身近な病気です。初期は軽い口臭や歯ぐきの赤みなど気づきにくい症状から始まり、進行すると歯がぐらついたり、痛みで食べられなくなることもあります。

歯石ができる仕組み
・食後数時間で、歯の表面に細菌のかたまりである歯垢（プラーク）が付着
・そのまま放置すると 2〜3日で歯石に硬化
・歯石はブラッシングでは取れず、歯周ポケットに菌が侵入し炎症へ
　→ これが歯周病の始まりです。
予防のポイント
・毎日の歯みがきが最も効果的
・ついてしまった歯石は病院でスケーリングを
・定期的な口腔チェックで早期発見

当院での予防歯科の流れ

1. ご予約・問診
気になる症状（口臭・食べにくい・よだれなど）があればお伝えください。
2. 口腔内診察・歯石チェック
歯の汚れ、歯ぐきの状態、痛みのサインなどを細かく確認します。
3. 麻酔下スケーリング・ポリッシング（必要時）
歯周ポケット内まで歯石を除去し、仕上げに歯面を磨きます。
4. 歯科レントゲン検査（重要）
肉眼では見えない歯根・骨の異常を発見。
必要に応じて追加治療や抜歯を行います。
5. ホームケア指導
歯みがき方法やケア用品の選び方を、飼い主様と一緒に考えます。
6. フォローアップ
定期チェックで、健康状態を長期的に見守ります。

当院が無麻酔スケーリングを勧めない7つの理由

1. 動物に痛み・恐怖・ストレスが大きい
2. 歯周ポケット内の歯石が除去できない
3. 研磨ができず歯石が再付着しやすい
4. 見た目だけきれいで悪化に気づきにくい
5. 押さえつけによる身体への負担
6. 動いた際の口腔内のケガのリスク
7. 医学的治療ではなく美容目的になりやすい

予防歯科の基本：ケア頻度まとめ

■ 歯科検診
半年に1回
歯石がつきやすい子・シニアは 3〜4ヶ月ごと
■ スケーリング
歯科業界では「年に1回」が基本とされていますが、当院では動物さんの安全性と麻酔リスクを丁寧に考慮し、“2〜3年に1回”を基本のペースとしています。
歯石の付きやすさや体質によってベストなタイミングは異なりますので、検診で状態を確認しながら、最適な時期をご提案いたします。
■ 歯みがき
理想は毎日
難しい場合は週3〜4回でも効果あり
（ガーゼやシートから始めてOK）

スケーリングの保険適用と費用

■ 保険は適用されますか？
「歯肉炎や歯周病の治療」と判断される場合、ペット保険が適用されることがあります。
保険会社により異なるため、詳細はご確認ください。
■ 費用について
犬・猫共通：¥11,000〜¥22,000
※術前検査、歯科レントゲン、麻酔、抜歯、術後薬などは別途
詳細はスタッフへお問い合わせください。

予防歯科を「当たり前」にお口のケアを日常に取り入れることで、“起きてから治す”のではなく、“起きないように守る医療” が実現できます。
動物さんの健康を守り、「人と動物に笑顔を」という当院のパーパスのもと、飼い主様と一緒に未来の健康を育てていきます。

よくあるご質問

Q1. 家で歯みがきが難しいのですが、どうすればいいですか？

A. 無理に歯ブラシを使う必要はありません。まずはお口に触られることに慣らすことが第一歩です。ガーゼやデンタルシートで軽く拭くところから始め、少しずつステップアップしていきましょう。

Q2. 歯科チェックはどのくらいの頻度で受ければいいですか？

A. 目安は半年に1回。歯石が付きやすい子、シニア期の子、口臭が気になる場合は3〜4ヶ月ごとのチェックをおすすめしています。

Q3. 歯石取りには麻酔が必要ですか？

A. はい。しっかりと歯ぐきの下まで歯石を除去し、歯の表面を磨き上げるためには麻酔が必要です。無麻酔では痛みや恐怖を伴うほか、取り残しが歯周病の原因になります。

Q4. 麻酔が心配です。高齢でも安全に処置できますか？

A. 安全に行うために処置前に血液検査・超音波検査・レントゲン検査を実施します。年齢だけではなく「現在の健康状態」で判断し、個々に合わせた麻酔管理を行います。

Q5. 歯みがきをしていても歯石がついてしまうのはなぜですか？

A. 体質や唾液の成分が影響するためです。歯みがきは“歯垢”を落とすのに有効ですが、歯石は硬く固まるため歯ブラシでは取れません。定期的なスケーリングが必要です。

Q6. どんな歯ブラシやケア用品を使えばいいですか？

A. 小さめのヘッドで毛先がやわらかいものがおすすめです。犬猫用の歯ブラシ、指サックタイプ、デンタルジェルやガーゼなど、慣れやすいものから始めましょう。

Q7. 口臭があります。歯周病でしょうか？

A. 歯周病の可能性がありますが、歯ぐきの炎症や内臓疾患が原因の場合もあります。まずは口腔内をチェックし、原因に合わせた治療やケアをご提案します。

Q8. 子犬・子猫でも歯みがきは必要ですか？

A. はい。乳歯の時期から“お口を触られることに慣れる”経験を積んでおくと、永久歯に生え変わる頃には自然に歯みがき習慣が身につきます。早めのスタートがおすすめです。

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駐車場で動物の脱走事故が起こることがあります。来院される時にはリードをつけるか、キャリングケース等に入れて連れてきてあげて下さい。
※猫は洗濯用の網ネットが安全です。